【子猫育児の記録】子猫たちの旅立ち|娘に教えられた大切なこと

保護猫活動

前回までの記事では、生後3日の子猫たちとの出会いから育児の日々、そして1年後に再び出会った5匹の子猫たちとの出来事について綴ってきました。

今回は、私が初めて乳飲み子から育てた子猫たちを、それぞれの新しい家族のもとへ送り出した日の記録です。

寝る間も惜しんで育てた小さな命たち。

元気に育ってほしいと願い続けたはずなのに、旅立ちの日が近づくにつれて、私の心には別の感情が生まれていました。


「手放したくない」押し寄せる寂しさ

離乳期を迎え、子猫たちはすくすくと成長していきました。

里親さんとのご縁も無事に繋がり、お迎えの日程が決まった頃のことです。
本来なら喜ぶべきことなのに、私はどこか寂しさを抱えていました。

生後3日から育ててきた子たちです。
2時間おきにミルクをあげ、体重が増えた日は一緒に喜び、不安な日は眠れない夜を過ごしました。

そんな日々を思い返すたびに、

「このまま、うちの子にしてしまおうか……」

という気持ちが何度も頭をよぎったのです。

けれど我が家にはすでに先住猫たちがいます。現実的に考えれば難しいことも分かっていました。
何より、里親さんたちは新しい家族を迎える日を心待ちにしてくださっていました。

私は何度も自分に言い聞かせながら、ようやく送り出す決心をしました。


堪えきれなかった涙

最初に旅立ったのは、一番体が大きかった男の子でした。

里親さんと待ち合わせの動物病院にて、いよいよお渡しする時になった瞬間。

私は堪えていた涙が一気に溢れてしまいました。

私の手からミルクを飲み、
私の声が聞こえると嬉しそうに近寄ってきて
服をよじ登りながら甘えてきた子。

そんな姿を思い出したら、涙が止まらなくなってしまったのです。

里親さんはそんな私を見て
「大切に育てます。必ず幸せにしますから安心してください」
と優しく声をかけてくださいました。

私は何度も頭を下げながら、その小さな命を託しました。


娘に教えられた大切なこと

翌日は女の子のお渡しの日でした。

ところが私は、この日も同じように泣いてしまいました。

そんな私を見て、娘が呆れたように言ったのです。

「ママがそんなに泣いたら、里親さん困っちゃうじゃない!」

私は思わず言葉を失いました。
すると娘は続けました。

「私だって寂しいよ。あんなに可愛いんだもん」
「でも、この子たちは幸せになるんだから、笑顔で送り出してあげようよ」

その言葉を聞いた瞬間、私はハッとしました。

私が見ていたのは、自分の寂しさばかりだったのです。

この子たちにとっては、新しい幸せの始まりの日。
里親さんは、私が繋いだ命のバトンを受け取ってくださる大切な存在でした。

私は涙を拭きながら、

「よろしくお願いします」

と改めて頭を下げました。


1年後に生かされた経験

この出来事は、その後の私にも大きな影響を与えました。

1年後、再び出会った5匹の子猫たち。
あの子たちを里親さんへ託す時、もちろん寂しさはありました。

けれど私は心の中で決めていました。

「里親さんと子猫たちの前では泣かない」

「笑顔で送り出そう」

娘に教えられた言葉を思い出しながら、私は子猫たちの幸せを願って送り出しました。

保護することだけがゴールではありません。
幸せな家庭へ繋ぐこともまた、大切な役目なのだと教えられたのです。


幸せへ繋ぐためのバトン

我が家にいる先住猫たちは、保護したあとそのまま家族になった子ばかりです。

私は特別な保護活動家ではありません。
ただ、その時々で出会った小さな命を放っておけなかっただけです。

それでも、この子たちとの出会いと別れを通して一つの大切なことを学びました。

命を救うことだけが保護ではない。
その先の幸せな未来へ繋ぐことも、同じくらい大切な役目なのだということです。

初めて乳飲み子から育てた子猫たち。
あの子たちとの日々は、今でも私の保護猫との暮らしの原点になっています。

そしてこれからも、あの時託した命のバトンが、それぞれの場所で幸せに繋がっていることを願っています。

以前の子猫育児の記録

今回の5匹との出会いには、1年前の小さな命たちとの経験が繋がっていました。

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